WebTVも,ドリームキャストも,そしてiモードも,パソコンを駆逐しようとしている。デバイスとしてはあまりにも手軽でないパソコンは,果たしてネットデバイスとしての地位を維持できるのか。
世界最大の携帯電話メーカー,ノキア社のヨルマ・オリラCEOは3日,携帯電話からのウェブ接続数が,パソコンのそれを上回るとの予測を語った。「2001年には,インターネットに接続できない携帯電話機など売られていないだろう」。日本では,NTTドコモが1年前,ワイヤレス・インターネット・サービス『iモード』を開始し,日本最大のインターネット・サービス・プロバイダーの座に近づきつつある。
iモードの勢いはとどまらない。2月中旬の時点で,インフォウェブと合体して日本最大のプロバイダーだった@ニフティを抜いたという報道もあった(Web現代の記事)。iモードでの予約(正確にはインターネット予約全部)なら航空券25%引きという日航のニュースもiモードの力の強さを感じさせるものだった(Nikkei BizTech News!の記事)。なにせ電話料金と一緒に利用料金が引き落とされるのだから,コンテンツ提供側もメリットが大きい。では,携帯電話はインターネットアクセスの主流となるのか?
ニューズウィーク誌のインタビューでアップル社のCEO,スティーブ・ジョブズは,携帯電話はパソコンを補完する存在だとしている(記事)。携帯電話で50通のメールを読む人はいない,インターネットをすべて楽しむには,すべての技術をサポートしているパソコンでなくてはならない,と。携帯電話が,1GHzチップを積み,目の前に大画面を見ることができる仮想モニターをサポートするまで,その言葉はたぶん当たっているだろうな。
|